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あなたは「洋ナシ型」「リンゴ型」?
ポッコリお腹と病気の関係
ポッコリお腹と病気の関係

第22号 ポッコリお腹と病気の関係

脂肪が体のどこにつくかで、肥満は「洋ナシ型肥満」と「リンゴ型肥満」に
分けられます。「洋ナシ型肥満」は女性に多く見られるタイプでお尻や太ももなど、下半身に脂肪がついています。一方、中高年男性に多いのがお腹まわりに脂肪のついた「リンゴ型肥満」です。
この内臓の周りについた脂肪は皮膚の下についた脂肪に比べ体に悪影響を及ぼすことが最近わかってきました。幸いなことに内臓脂肪はたまりやすい反面、
運動や食事療法などで減らしやすいという特徴があります。

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腹囲が男性85cm、女性90cm以上は赤信号!

 最近「メタボリックシンドローム」(代謝症候群、内臓脂肪症候群)という言葉が話題になっています。「メタボリックシンドローム」とは、お腹に脂肪がついた内臓脂肪型肥満に、血中脂質、血圧、血糖の値が少し高いという条件を2つ以上併せもった状態のことです。放置すると心筋梗塞や脳梗塞の原因になり突然死を招きます。厚生労働省の調査では国内の40~74歳で患者と予備軍が2千万人ほど。中高年男性では約半数にもなります。女性は更年期を過ぎると内臓肥満が急増します。
厚生労働省では生活習慣病予防のために2008年から健康診断でメタボリックシンドロームも含めて検査(腹囲測定を追加)するよう医療保険者に義務付ける方針です。

ポッコリお腹と関連深い病気
肥満 動脈硬化症 高血圧症 糖尿病高脂血症 脂肪肝 痛風 心筋梗塞
脳卒中 急性膵炎 ガン 腰痛 関節痛 睡眠時無呼吸症候群

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お腹についた内臓脂肪から体に悪影響を与える生理活性物質が放出され、様々な病気を招く

深夜の飲食は肥満のもと

 脂肪が蓄積されやすい時間帯とされにくい時間帯があることがわかってきました。カギとなるのがBMAL1(ビーマルワン)というたんぱく質。日本大学薬学部の榛葉助教授らはBMAL1が脳のほか、脂肪組織に多くあることに着目し、脂肪蓄積にかかわることを突き止めました。「脂肪をつくり、ため込め」と指令するBMAL1は午後10時から増え始め、午前4時ごろにピークを迎えます。
最も少なかったのは午後6~10時でした。最も高い深夜時間帯と最も低い日中の時間帯とでBMAL1量は20倍の差がありました。
榛葉助教授は「夕食時間が遅くなったことや夜食の習慣化が肥満増加の背景に
あるのでは? グラフを見ると午後10時ごろに食べても大丈夫と思ってしまうが、食事をしてからBMAL1が出るまでには時間差があります。
肥満を防ぐには、低カロリーの夕食を午後7時までに摂るようにしたい。」と話す。

脂肪細胞の働き

 脂肪組織(体脂肪)は人間の体の2~3割近くを占めています。
脂肪細胞は単なるエネルギーの貯蔵庫と考えられてきましたが、最近になってアディポサイトカインの分泌器官であることがわかってきました。
 「アディポ」は脂肪を、「サイトカイン」は生理活性物質を意味します。
アディポサイトカインには血液を固めるPAI-1(パイワン)や体に有害な細胞を殺すTNF-α(ティーエヌエフアルファ)といった攻撃型のホルモンと、攻撃を止めるアディポネクチンなどがあります。怪我をしたときにPAI-1が出血を防ぎ、TNF-αが白血球を集めて殺菌するといった役割を果たしてきたと
考えられています。
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内臓脂肪のたまり過ぎがメタボリックシンドロームを引き起こす

 内臓脂肪がたまり過ぎると脂肪細胞の働きがおかしくなります。
TNF-αが自分の血管を傷つけ、PAI-1が血管の中で血を固めて
心筋梗塞や脳梗塞といった血管のつまる病気になります。
本来ならアディポネクチンがTNF-αやPAI-1が自分自身の血管を
傷つけないように守っているのですが、内臓脂肪がたまり過ぎると
アディポネクチンが減ってしまい守りきれなくなります。

脂肪細胞から分泌されるサイトカイン(生理活性物質)
アディポネクチン
血液中に大量に存在し、体のあちこちを巡回して傷ついた血管を修復したり、
インスリンの働きを強めて糖尿病を防いだり、乳ガンや子宮頸ガンを防ぐ働きがある。
内臓脂肪が増えすぎると量が減ってしまう。

レプチン
当初、脂肪の量を調節するホルモンであると考えられていたが、
最近インスリン抵抗性や動脈硬化に直接関与していることなどがわかってきた。

TNF-α
(腫瘍壊死因子)
炎症を起こす生理活性物質の1つ。
過剰に産生されると、例えば脂肪肝に炎症を起こし細胞膜を損傷して肝臓を傷害し、これが肝臓ガンの原因とも言える。インスリンの効きを悪くして血糖値を上げたり、脂質代謝を悪くする。内臓脂肪が増え過ぎると多く分泌される。

アンジオテンシノーゲン
血圧を上げる因子であると同時にインスリンの効きを悪くする。

PAI-1
(パイワン)
出血を止める際などに血液を固まりやすくする。
増え過ぎると血栓をつくりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞の原因となる。
内臓脂肪が増えると多く分泌される。

内臓脂肪とガンの関係

 「中高年で内臓脂肪症候群の人ほどガンになりやすい」ことは
過去の疫学調査で明らかです。横浜市大病院消化器内科の高橋助手らの
グループは大腸内視鏡検査を受けた45人について将来ガンになる可能性が
ある前ガン病変と内臓脂肪面積との関係を調べました。
その結果、コンピュータ断層撮影法(CT)で撮影した脂肪面積が大きいほど
前ガン病変が多い傾向がわかりました。正常な大腸の細胞がガン化する最も初期の段階で内臓脂肪がかかわっている疑いがありました。
 さらに肥満した中高年女性は閉経後も脂肪細胞から女性ホルモンが分泌されるため乳ガンや子宮ガンになりやすいのです。

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