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乾癬ってなあに?

乾癬(カンセン)って、どんな病気?

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慢性の経過をとる皮膚疾患です。人によって症状や発症する場所が異なり、適した治療方法もさまざまですが、典型的な症状として、皮膚から少し盛り上がった
[浸潤・肥厚(しんじゅん・ひこう)] 赤い発疹 [紅斑(こうはん)] の上に、銀白色のフケのようなもの [鱗屑(りんせつ)] が付着し、ポロポロとはがれ落ちる皮膚の病気です。
乾癬の皮膚では、炎症を起こす細胞が集まって活性化しているため、毛細血管が拡張し、皮膚が赤みを帯びた状態になります。また表皮の細胞が、健康な皮膚と比べて10倍以上の速度で生まれ変わり、生産が過剰な状態になっています。過剰に生産された表皮の細胞は厚く積み上がり、鱗屑となってはがれ落ちていきます。
日本乾癬学会の調査によると、乾癬はおよそ1000人に1人の割合で発症し、患者さんは全国に約10万人いると推定されています。
病院で治療を受けた患者さんを性別でみると、男性2人に対して女性1人の割合で、女性よりも男性に多くなっています。
なお、欧米は日本よりも乾癬患者さんが多く(1000人に20~50人)、一般の人にも乾癬という病気が広く知られています。

乾癬の種類

乾癬は症状によって次の5つに分類されます。
1.尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)  
乾癬患者さんの約90%は尋常性乾癬です。
最もよくみられる(普通の=尋常な)乾癬であることからこのように呼ばれています。
頭部やひじ、ひざなど、外部からの刺激を受けやすい部位によく発症し、時には全身に広がります。
また、約60%の患者さんに爪の変形がみられます

2.滴状(てきじょう)乾癬  
若い人に多くみられ、小さな水滴ぐらいの大きさの発疹が、急に全身に出現します。
鼻、のど、歯など、体のどこかに細菌の感染病巣が存在し、それが悪化するときに起こるといわれます。
特に扁桃腺炎(へんとうせんえん)が誘因となることが多く、扁桃腺を摘出すると治る場合があります。

3. 乾癬性紅皮症(こうひしょう) 
皮膚症状が広がった状態で、全身の90%以上が真っ赤になります。
皮膚の働きが損なわれるため体温調節ができなくなり、発熱や倦怠感を 生じます。
ときに入院が必要となることもあります

4. 膿疱性(のうほうせい)乾癬  
乾癬のなかでも、発熱や皮膚の発赤などとともに無菌性の膿疱(のうほう : うみを持った状態)が生じる病型をいいます。
手足など体の一部に限局して症状が出現する場合や、全身に症状が出現する場合があります。
全身に症状が出現する膿疱性乾癬は「汎発性(はんぱつせい)膿疱性乾癬」と呼ばれ、悪寒や発熱、倦怠感などの全身症状を伴って急激に皮膚が赤くなり、膿疱が多発します。
粘膜症状や関節症状、眼症状などを合併することがあり、命にかかわることもあります。
汎発性膿疱性乾癬は厚生労働省の希少難治性疾患(特定疾患)に指定されています。

5. 関節症性乾癬 
皮膚症状に加え、関節に痛みや変形などがあらわれます。
少し関節が腫れているだけの軽い人から、手足の指、背骨、腰などの関節が変形し、日常生活に支障のある人まで個人差があります。関節リウマチに似ていますが、血液検査でリウマチ反応が陰性の場合がほとんどです。
関節炎を生じた関節では強い炎症によって腫れや強い痛みが起きるばかりでなく、骨が少しずつ壊され、やがて変形してしまいます。このような関節の変化を「関節破壊」と呼んでいます。

乾癬の原因

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乾癬の原因については色々な研究が進んでいますが、まだ解明されていません。 乾癬になりやすい体質があり、そこに感染症や精神的ストレス、薬剤などのさまざまな要因が加わって発症すると考えられています。
糖尿病や脂質異常症(高脂血症)、肥満なども影響するといわれています。
乾癬は感染する疾患ではありません。発疹に触れても、温泉やプールに一緒に入っても、他の人にうつることは絶対にありません。
乾癬になりやすい体質は遺伝するといわれていますが、なりやすい体質だからといって発症するとは限らず、乾癬の親を持つ子どもが発症するのは5%程度といわれています。
皮膚の最も外側は、「表皮[ひょうひ]」と呼ばれる薄くて丈夫な層で覆われており、細菌やウイルスなどの異物が体内に侵入するのを防ぐなどの働きをしています。
正常な皮膚では通常、表皮細胞が約45日のサイクルで新陳代謝をくり返していますが、乾癬患者さんの皮膚ではそのサイクルが正常な皮膚の10分の1(4~5日)くらいに短くなり、角化細胞が鱗屑となって重なり、たまって、はがれ落ちます。
また、白血球などの血液成分やTNFα(ティー・エヌ・エフ・アルファ)と呼ばれる炎症を引き起こす体内物質が増えるため、皮膚が赤くもり上がったり、かゆみが起こります。
乾癬でとくに重要な役割を果たしているのはTNFα(ティー・エヌ・エフ・アルファ)と呼ばれるサイトカインです。サイトカインはホルモンのような物質で、ごく微量でも人体に作用を及ぼします。

TNFαは、
1.それ自体が炎症を引き起こす(直接的な炎症作用)
2.炎症を引き起こす別のサイトカインの産生を促すことにより炎症を引き起こす
(間接的な炎症作用)
という作用があることから、“炎症の親玉”と考えられています。
乾癬の患部ではTNFαが大量につくり出されており、このTNFαが炎症を起こし、
皮膚や関節に症状をもたらしているのです。

乾癬を悪化させるのは

気候~冬に悪化~一般的に、湿度が高く日差しが強い夏には症状が軽快し、皮膚が乾燥しやすく日光にあたる機会が少ない冬には症状が悪化します。できるだけ日光を浴びましょう。
休日などは半袖、半ズボンで過ごすと良いでしょう。
人目が気になる場合は、紫外線をよく通す薄手の衣類を着用しましょう。
※急激な日焼けや発汗で発疹やかゆみが悪化する場合があるので注意しましょう。
肌の乾燥を防ぐ加湿器や保湿薬などを使ってケアしましょう。特に冬は空気が乾燥するので入念にケアしましょう。
ストレス ~重大な悪化要因~ストレスは、季節変化と同様に重大な悪化要因です
仕事や対人関係の悩み、家庭内のトラブルなど、さまざまなストレスが発症・悪化の引き金となります。乾癬そのものに対する不安やイライラがストレスとなり、症状を悪化させるという悪循環も起こり得ます。
食事・嗜好品・生活習慣 ~不摂生は悪化の元~カロリーの高い食事(肉類・脂肪分)は乾癬を悪化させるといわれています。香辛料などによってかゆみが増し、掻くことで乾癬が悪化したという報告もあります。 お酒やタバコも悪化要因ですので、できる限り控えましょう。

さらに、睡眠不足や不規則な生活が原因で症状が悪化することもあります。
外傷 ~掻き傷から新たな発疹~症状がない皮膚を掻いたり傷つけたりすると新たに発疹ができることがあります。
これが乾癬の特徴である「ケブネル現象」で、掻き傷、切り傷、やけど、虫さされ、靴ずれ、ヒゲ剃りなどのささいな傷や、衣服、メガネなどの刺激によっても
起こることがあります。
感染症 ~風邪には注意!~風邪や扁桃腺炎(へんとうせんえん)、喉頭炎(こうとうえん)
などの感染症にかかると、乾癬が再発したり、悪化したりすることがあります。
既往症・合併症乾癬患者さんには、糖尿病高血圧、脂質異常症(高脂血症)、リウマチ性疾患、痛風、扁桃腺炎、歯牙感染、腎炎、肝炎などを患っている(患っていた)人が多い傾向があります。
因果関係はわかっていませんが、これらの病気が悪化すると乾癬の症状も悪化することがあるので、あわせて治療していくことが大切。 
                   

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