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第32号 心身の休息を妨げる“不眠症”

近年、睡眠に関する問題を抱える人の数は増加傾向にあり、成人の10人に1人が不眠症で悩んでいるとされています。不眠症とは、睡眠障害の一種で「なかなか眠りにつけない」「熟睡できない」「夜中に目が覚める」といった症状がたび重なり、疲れが取れない、気分が悪い、集中できないなどの不調があらわれ、昼間の生活や仕事に支障をきたす病気です。不眠の訴えが少なくとも週3日以上あり、1ヶ月以上持続するものが不眠症と診断されます。安眠・快眠できない状態が続くと心身の休息が妨げられ、他の病気の症状を悪化させることもあります。

不眠症の4つのタイプ】
入眠障害  なかなか眠りにつけない
熟眠障害  ぐっすり眠った感じがしない
中途覚醒  夜中に何度も目が覚める
早朝覚醒  朝早く目が覚め、そのあと眠れない
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【随伴する症状】
動悸、息切れ、頭痛、めまい、冷え、
胃腸不良、腰痛、肩こり、疲労など
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【他の睡眠障害】
ナルコレプシー
日中の耐え難い過剰な眠気や居眠り、情動性脱力発作(感情興奮時に
体の力が抜ける)、入眠時幻覚、睡眠麻痺(金縛り)など
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◎ 主な治療薬
精神刺激剤(リタリンなど)、抗うつ剤、睡眠剤
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不眠症”の原因

一般的にはストレス、精神的な不安、不規則な生活、夜間頻尿などの
身体的な不調が原因と考えられています。また、寝室の環境や体に合わない寝具も不眠に関係していると考えられています。

□ ストレス、悩み、不安
□ 交代制勤務、夜勤
□ カフェイン、寝酒、喫煙
□ 夜間頻尿(腎臓病、前立腺肥大など)
精神疾患(うつ病など)
□ 狭心症、喘息、胃潰瘍など
□ 睡眠時無呼吸症候群
□ むずむず脚症候群
□ ステロイド剤などの副作用

東洋医学的な原因
“血”が不足して体の活動を鎮められない(血虚)。
“心”機能の変調。
“気”が滞って精神の活動が乱れる(気滞)。
“肝”機能の変調。

いびきがサイン!? 睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは
大きないびきとともに、呼吸が何度も止まる病気で、本人は気付かないが脳は
目覚めているため熟眠障害となりやすく、起床時の頭痛や昼間の強い眠気などを起こします。肥満のある中年の男性、あごの小さい人、更年期以降の女性に
多くみられ、日本では約300万人いるとされています。

交通事故の原因や、高血圧、不整脈、狭心症、心筋梗塞、脳卒中などの危険性が高くなる
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◎ SASの対策法
(1) CPAP(持続陽圧呼吸療法)
(2) 口腔治療・手術・肥満の解消
(3) 横向き・うつぶせに寝る
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不眠症”の生活・食事対策

◎ 日常生活での対策
◆柔軟体操、ウォーキング、軽いジョギングなどで適度に体を動かしておく
◆夜型の生活を改め、規則正しい生活リズム(体内時計)を取り戻す
◆夕方から夜にかけての激しい運動やテレビの見すぎで脳を過剰に刺激させない
◆少しぬるめのお風呂(約40℃)でゆっくりと浸かり、
体を温め血行を良くする(代謝改善)
◆無理に寝ようとせず、好きな音楽を静かに流したり、読書などでリラックスしてから床に入る
◆快眠できるツボ“失眠”を少し痛みを感じる強さで刺激する(両足で2分ほど)
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◎ 食事での対策
◆寝る前のコーヒー、日本茶、紅茶、寝酒、喫煙を控える(ミネラルウォーターなどで水分を取る)
◆夕食は就寝3時間前までに、夜食は就寝2時間前までに消化がよくてカロリーの低いものをとる

黒ごまのお汁粉 材料(二人分) 薬膳で養生
黒ごま 30~60g
牛乳  1/2カップ
砂糖  10~20g
水溶き片栗粉 適量
百合根など6粒
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①フライパンで黒ごまを炒め、すり鉢でする
(又は黒練りごまを大匙3~6)
②鍋に水1~2カップと①の黒ごま、牛乳、砂糖を入れ弱火にかける、砂糖が溶けたら水溶き片栗粉でとろみを付け火を止める
③②のお汁粉に百合根(又は棗、枸杞の実)を入れる

黒ごま:滋補肝腎
百合根:清心安神

不眠症”の治療薬

生活・食事習慣を改善しても不眠が解消できないときは、西洋医学では主に
ベンゾジアゼピン系睡眠剤などが用いられ、不眠症のタイプや不安感、肩こりなどの程度によって睡眠薬が使い分けられています。
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一方、東洋医学では主に活血・補血作用のある生薬(川芎、当帰、阿膠など)、気の巡りを良くする生薬(桂皮、麝香など)、抗ストレス作用のある生薬(柴胡、牛黄など)が用いられ、不眠症に使用される代表的な漢方薬としては柴胡加竜骨牡蛎湯(実証)、抑肝散(中間証)、加味逍遙散(中間証)、
加味帰脾湯(虚証)などがあげられます。
 西洋薬は副作用や急な服用の中止で症状が悪化することもありますが、
漢方薬は比較的副作用も少なく、冷え、疲れといった症状の改善効果もあり、
不眠症の治療において重要な役割を担っています。

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