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感染率100%!? あなどれない「かぜ」
ウィルス感染
かぜの予防

第61号 感染率100%!? あなどれない「かぜ」

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このところ患者数が増加しているために警戒されている感染症があります。「RSウイルス感染症」と呼ばれ、日本では冬季において主に乳幼児の間で流行する「かぜ」の一つで、2歳までにほぼ100%がかかると言われます。
大規模な流行になるおそれがあるとされています。
年齢が低いほど重症化しやすいので、これからの時期は特に注意が必要でしょう。

RSウイルス感染症

<RS「アール・エス」ウイルスとは>
乳児性気道感染症(細気管支炎、肺炎など)の主な原因となるウイルスです。
「R」と「S」は、それぞれ呼吸器(respiratory tract)感染症患者から分離されたことと、感染細胞が合胞体(syncytium)と呼ばれる形態を示すことに由来します。このウイルスの仲間ではパラインフルエンザウイルス、はしかウイルス、おたふくかぜウイルスが古くから知られています。
認知度は低いものの、インフルエンザよりも感染力が強く、重症化しやすいと
言われます。
環境中では不安定で、せっけん、消毒液などに触れると感染力が容易に失われます。

<しぶとい感染力>
接触感染と飛沫感染がありますが、接触感染の方が多いと言われます。
ウイルスが皮膚や衣服、玩具などへの付着後では4~7時間、感染性を持ったまま存在することもあるそうです。

<症状>

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2~8日の潜伏期を経て、通常4~6日とされていますが、発熱、鼻水などの上気道炎症状の後に、下気道炎症状があらわれます。
発熱は初期症状として普通にみられます。
以下の項目で1つでも当てはまるものがあったら、医療機関への早めの受診をお薦めします。

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□38度以上の熱
□呼吸が浅く、呼吸数が1分間に60回近くになる
□ゼイゼイする咳が続く
□痰が詰まる
□発症後、数時間で急激にぐったりする

2歳以下の乳幼児ではしばしば上気道炎から下気道炎に進展して細気管支炎、
肺炎を発症し、特に6カ月以下の乳児では入院加療が必要となることも
珍しくありません。
免疫不全児、低出生体重児や呼吸器・循環器に基礎疾患を持つ乳幼児は重症化しやすく、特に注意が必要です。
一度感染しただけでは感染防御免疫が不十分なので何度も発症しますが、
通常は感染の度に症状は軽くなっていきます。

治療方法

<RSウイルスを退治する薬はまだありません>
症状を抑える対症療法が中心となります。
予防接種ワクチンではありませんが、注射薬としてモノクローナル抗体製剤
パリビズマブ(商品名 シナジス)が承認・市販されています。
パリビズマブはRSウイルスのみに対する抗体ですので、通常の予防接種
ワクチンによる効果を妨げることはないと考えられています。

予防のために

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<この冬の最重要課題!?>
RSウイルスは年齢を問わず感染しますが、大人の症状は鼻かぜ程度なので、
知らず知らずのうちに赤ちゃんや子供に感染させてしまう可能性があります。
家族全員での予防対策が必要となります。
マスクをするのはもちろん、特に小さな子供には手洗いやうがいを習慣づけて、こまめに行うことが大切です。殺菌・消毒ができるハンドソープ、
除菌成分配合のウェットティッシュやハンドジェルなども活用しましょう。
また、タバコの煙を吸うこともRSウイルスによる気道の感染症の危険因子の一つと考えられています。従って、感染を避けるために受動喫煙を
防ぐことも大切です。

東洋医学的観点

<表で勝負>
漢方では、感染症の場合、外邪が外から身体を犯し、表(外表)から裏へと
進行すると考えます。外表の症状は表証と呼ばれ、具体的には感染症初期に
みられる悪寒、発熱、頭痛、うなじの強ばり、四肢痛、無汗等が挙げられます。
表証の治療としては表にある外邪を除くことが目標とされ、解表法と言います。
この治療には、汗によって汗とともに病邪を追い出すと考えて、発汗療法が主体となります。ここでは感染症に用いられる方剤のいくつかをご紹介します。

方剤    効 能・効 果
麻黄湯   
風邪のひきはじめで、さむけがして発熱、頭痛があり、身体のふしぶしが痛い場合の次の諸症;感冒、鼻かぜ

川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん) 
体力に関わらず使用でき、頭痛があるものの
次の諸症:かぜ、血の道症、頭痛

小柴胡湯  
体力中程度で、ときに脇腹(腹)からみぞおちあたりにかけて苦しく、食欲不振や口の苦味があり、舌に白苔がつくものの次の諸症:食欲不振、はきけ、胃炎、胃痛、胃腸虚弱、疲労感、かぜの後期の諸症状

藿香正気散(かっこうしょうきさん)
体力中等度以下のものの次の諸症:感冒、暑さによる食欲不振、急性胃腸炎、下痢、全身倦怠

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