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COPD(慢性閉塞性肺疾患)の
原因と対策
タバコがCOPDを招く?!

第31号 肺の生活習慣病とされる“慢性閉塞性肺疾患(COPD)”

近年、急増する“慢性閉塞性肺疾患(COPD)”とは、喫煙などにより、
空気の通り道である気道の狭窄(慢性気管支炎)や、酸素の交換を行う肺胞の障害(肺気腫)が生じる病気です。症状として、労作時の息切れ、喘鳴、慢性的な咳や痰が挙げられ、それらに伴って体力が低下し、運動や免疫機能の異常が生じます。日本では40歳以上の10人に1人(約530万人)が罹患していると推測されています。

【COPDのセルフチェック】
□ タバコを吸う(喫煙歴あり)
□ 息切れしやすい
□ 風邪でもないのに咳がでる
□ 風邪を引きやすく、治りにくい
□ よく痰がからむ
□ 40歳以上である
このうちの3項目以上が当てはまれば、COPDが疑われる。
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【COPDの全身への影響】
肺炎 肺がん 慢性呼吸不全 気胸(肺に孔があく)
肺性心(右心不全) 虚血性心疾患高血圧症 易疲労感
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食欲不振 体重減少 脳卒中 うつ症状 骨粗鬆症
TNF-α、IL-6等の炎症性サイトカインの上昇
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“COPD”の原因と診断

COPD患者の約90%に喫煙歴があるといわれ、加齢とともに発症頻度が
上昇していきます。その他の原因には、遺伝的素因、ウイルスや細菌などの感染、有害化学物質や粉塵の吸入、重症肺炎や気管支炎の後遺症などが挙げられます。

◎鑑別が必要とされる主な疾患
◆ 気管支喘息
 気管支拡張薬の吸入後、1秒量が20%以上改善される(可逆的な閉塞)。
◆ びまん性汎細気管支炎
慢性副鼻腔炎を伴うことが多い。治療薬:エリスロマイシンなど
◆ 気管支拡張症
血痰、慢性副鼻腔炎を伴うことが多い。
治療薬:エリスロマイシン、清肺湯など

◎COPDにおける主な診断項目
(1)スパイログラフィー:1秒率(FEV1/FVC)70%未満
    FEV1:1秒量、FVC:努力肺活量
(2)胸部X線:肺の過膨張(横隔膜の平低下)

肺機能検査(スパイログラフィー)について
 装置の吸入口に口をあて、息を大きく吸って吐き出すことを何回か繰り返し行い、換気量や肺活量を調べる装置です。
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“COPD”の対策・治療

 悪化防止の基本は禁煙ですが、栄養バランスの良い食事を心がけ、
ウォーキングなどで適度に体を動かし肺機能を鍛えることも大切です。
また、COPDの急性増悪はインフルエンザなどの感染症がきっかけとなるため、ワクチンの摂取や免疫力を高める対策が推奨されております。
 現在のところCOPDを根本的に治せる治療薬はありませんが、
西洋医学では主に気管支拡張薬が用いられ、必要に応じてステロイド薬
(フルタイドなど)、去痰薬(ムコダインなど)、抗菌薬(クラビットなど)、利尿薬(ラシックスなど)が使用されます。

せき、たんには
コフハイドリンせきどめシロップ

◆ 呼吸リハビリテーション:腹式呼吸など
 仰向けに横たわり、おなかをふくらませるようにして鼻から
 息を吸い(①)、口をすぼめてゆっくり息を吐く(②)。
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“COPD”の東洋医学的な治療

 COPD(肺気虚・痰湿)には免疫力の低下や全身性炎症が見られるため、
東洋医学では主に気・血・水を補い巡りを良くする生薬や漢方薬
(補中益気湯、十全大補湯、八味地黄丸など)が用いられます。
また、症状に応じて咳や痰を減らす麻杏甘石湯(実証)、麦門冬湯(中間症)、半夏厚朴湯(虚証)なども用いられます。漢方薬は、気管支拡張薬やステロイド薬と併用されるケースもあり、全身への影響を軽減し、体力を改善することに重要な働きを担っています。

◎ 気血水に働く主な生薬
気虚・気滞(気力・免疫力の低下)の改善
補気薬:山薬、人参、白朮
開竅薬:麝香、牛黄、竜脳

血虚・瘀血(貧血、肌荒れ)の改善
補血薬:阿膠、芍薬、当帰
活血薬:川芎
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免疫賦活・利水消腫効果のある食品
マイタケ メカブ リンゴ
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水の停滞(痰湿、むくみ)の改善
補陰薬:麦門冬
利水薬:茯苓

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