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脂肪肝ってどうなるの?
治療と予防
運動療法

脂肪肝ってどうなるの?

大食短命

そろそろ鍋物のおいしい季節となります。
この時期から年末年始にかけて飲食の機会が増えることもあり、
ついつい暴飲暴食をしてしまいがちです。とは言え、昔から言われているように
「腹八分目」に抑えたいものです。
英語にも同様の意味の諺(Much meet, much disease. 「大食多病」など)が
あります。
やはり『“ほどほど”が大切』ということは、古今東西で共通の真理と言えそうです。
食習慣といえば、日本では欧米化とそれに伴う生活習慣病が指摘されて久しくなります。全国の人間ドックの集計によると、1995年には肝機能障害が25%を超えるほど(4人に1人以上)に増加して、異常所見としては最も頻度が高い項目になりました。そして、この肝機能障害の大部分を占めていたのが脂肪肝でした。

脂 肪 肝

<脂肪肝とは>
肝臓には、脂肪を他の物質に変化させて利用したり、エネルギーに変える働きがあります。
そのため、健康な肝臓でも3~5%の脂肪が存在しますが、中性脂肪が過剰にたまり、5%以上になると「脂肪肝」といわれます。肝臓の肥満症ともいえます。
アルコール性の場合は、肝硬変にまで進行することもあります。
脂肪肝の頻度は男女差があります。
女性が男性に比べて低く、特に20、30歳代の女性で低いことが特徴です。
しかし、女性でも60歳代をピークとして高齢になるほど脂肪肝の頻度は
増えていきます。これは閉経後に内臓脂肪がつきやすくなってくることに
原因があります。

<症状>

体がだるくなったり、疲れやすくなりますが、多くの場合、自覚症状はなく、会社の健康診断や別の目的の検査で思いがけなく見つけられることがほとんどです。
脂肪肝の初期にはほとんど症状はありませんが、やがて肝炎を起こし、肝硬変に進行することもあります。
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脂肪肝の増加は
①中性脂肪の増加・善玉コレステロールの減少、
②インスリンの働きを抑制する物質の増加、
③インスリンの働きを良くする物質の減少、
④血圧を上昇させる物質の増加等をきたします。
すなわち、悪玉脂質の増加、血糖の増加、血圧の上昇がみられやすくなります。
このため、脂肪肝の状態が長期にわたると、糖尿病等の合併、動脈硬化の進展を経て、心筋梗塞・脳梗塞が引き起こされます。

<なにが引き起こすのか>

原因のほとんどは食べ過ぎと過度の飲酒ですが、糖尿病、ステロイド剤の服用、
栄養障害による代謝異常なども原因になります。
また、女性では更年期の閉経前後に女性ホルモンが激減します。
それに伴ってコレステロール・中性脂肪が増加するために注意が必要です。
特にアルコールや薬物ではなく、過食、肥満、糖尿病などによる脂肪肝でも、
肝炎から肝硬変へと進行する場合があります。
このような脂肪肝は非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)と呼ばれ、
注目されています。

食べ過ぎ
カロリー過剰の食事をとり過ぎると、皮下脂肪と同様に肝臓にも脂肪が
蓄積してしまいます。糖質、脂質を多く含んだ食べ物には注意が必要です。

肥 満
脂肪がエネルギーとして使われるためにはインスリンが必要ですが、
太ってくるとその効き目が低下してきます。
そうすると体についている脂肪が離れやすくなり、肝臓に運ばれて蓄積してきます。
また、肝臓中での脂肪合成も盛んになります。

過度の飲酒
肝細胞の中での脂肪の入れ替わりがうまくいかなくなり、
肝臓に脂肪がたまってきます。
また、アルコールが肝臓で分解される際にアセトアルデヒドが発生します。
このアセトアルデヒドには毒性があるため、肝臓にダメージを与えます。

糖尿病
血糖値が高まると血液中に溢れた糖は肝臓にも大量に送られて、
中性脂肪に変えられます。このため、糖尿病と脂肪肝は合併しやすい疾患です。

治療と予防

<基本は食事療法>
1日に必要な摂取エネルギー量を目安に食事を考えましょう。
このエネルギー量は、標準体重を元に算出できます。
式は次のとおりで簡単に求められますので、ぜひ計算してみて下さい。

 

(標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22)

(1日の所要エネルギー(kcal/日)=標準体重×25)

例えば、身長170cmの人の場合、標準体重 (1.7m x 1.7m x 22) = 63.58 (kg)となり、1日の所要エネルギーは63.58 x 25 =1589.5 (kcal)となります。
通常の成人の所要量は1800~2000kcal位ですので、
この場合は、食事の量や内容で少し我慢する必要がありそうです。
体内に入ってくるエネルギーを制限することが目的ですので、内容的に低脂肪・高タンパクの食事が中心となります。

<運動療法>

使われるエネルギー源の順番としては、肝臓に貯蔵されたグリコーゲンが最初です。
これを使い切るには約20分かかり、その後に皮下脂肪や肝臓に積した脂肪が消費されます。
つまり、肝臓の脂肪が消費されるためには、少なくとも30~40分継続できる運動が必要となります。
ポイントは軽い運動を長時間続けることです。
ウォーキングは最適な運動で、1日おきに8000~1万歩も歩くと、徐々に肝臓の脂肪が減少していきます。
1ヶ月後には状態がかなり改善されてくるはずです。

<その他>

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脂肪肝はいわば、体全体の栄養素の状態が黄信号になったことを
知らせてくれています。
成り行きに任せておくと動脈硬化の進行、心臓の血流の滞りによる狭心症、
心筋梗塞、または動脈硬化の発生箇所によっては脳梗塞も引き起こされかねません。
上記の取り組みとあわせて血流全体を健全に保つことを心がけましょう。

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