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生薬

黄芩(オウゴン )

おもな薬能
消炎、解熱、胃腸炎


黄芩

シソ科のコガネバナの根の周皮を除いたものです。

別名

尖芩(せんごん)、片芩(へんごん)

薬味 薬性 帰経

薬味:苦  薬性:寒  帰経:肺・胆・胃・大腸

性 状

シソ科コガネバナIの周皮を除いた根。『神農本草経』の中品に収載される。
春と秋に採取、3~4年ものが高品質で年月の多いものは内部の空心部が大きい。
採取後数日間乾かし、表面が乾いてきたら瓷と混ぜ合わせ、機械内で表面の粗皮を削り落とす。

成 分

フラボノイドを含み、主成分は、バイカリン、バイカレイン、オウゴニン、β-シトステロールなど、糖類としてスクロース、D-グルコースなどを含有。

薬理作用

  • 抗炎症作用・抗菌作用・抗アレルギー作用・抗アナフィラキシー作用・A型インフルエンザウィルス抑制作用
  • 利尿作用・肝庇護作用・胆汁分泌促進作用
  • 毛細血管透過性抑制作用
  • 鎮静降圧作用・利尿作用・粥状動脈硬化抑制作用
  • 解熱作用・解毒作用:ストリキニーネ毒素に拮抗     
  • 抗痙攣作用
  • 喘息改善作用
  • 抗血小板凝集作用
  • 抗酸化作用
  • 血中脂質低減作用

古典での薬理薬能

&deco(red){広範囲の熱証や湿熱証に使用され、特に肺火・肝火をよく冷ます。
清熱安胎作用・止血作用を有す
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清熱燥湿
よく熱を冷まし湿を除く。肝胆・胃・大腸・膀胱など多くの湿熱証の下痢・煩熱・胸悶感・口渇・小便不利・黄膩苔などに使用。

  1. 肝胆の湿熱黄疸(*)や寒熱錯雑証(*)に使用  (配)柴胡・山梔子
  2. 湿温病や暑温初期の発熱・発汗・胸悶感・腹部脹満・嘔吐・膩苔などに使用  (処)黄芩滑石湯
  3. 大腸湿熱による発熱・腹痛下痢・裏(り)急後(きゅうこう)重(じゅう)(*)などに使用  (処)葛根苓連湯
  4. 膀胱湿熱による熱淋の小便不利・頻尿・排尿痛・残尿感・褐色尿や血淋・赤色尿などに使用。
    1. 膀胱湿熱       (処)五淋散
    2. 気虚や血虚を伴う場合 (処)清心蓮子飲

清熱瀉火
熱を冷まし、火を降ろす。温病気分証(*)や少陽病・肺などの実熱証に多用される。

  1. 温病気分証や心火亢進(特に前者)の高熱・熱感・発汗・煩燥・焦燥感・頭痛・不眠・口渇・意識障害・紅色舌などの実熱証に使用。   (処)黄連解毒湯・牛黄清心丸
  2. 寒熱錯雑証の心窩部痞塞感・胃痛・下痢・悪心・嘔吐・口苦などに使用。    (処)半夏瀉心湯・生姜瀉心湯
  3. 少陽病の熱盛状態の口苦・めまい・寒熱往来などに使用。   
  4. 少陽病   (処)小柴胡湯
  5. 肝胆実火による頭痛・めまい・耳鳴り・焦燥感・易怒・季肋部脹満感など  (処)竜胆瀉肝湯・大柴胡湯
  6. 肺熱による咳嗽・呼吸促迫・胸痛・黄色粘性痰などに使用。  (処)清肺湯・柴陥湯・定喘湯

清熱止血
止血作用があり、黄連と同様に血熱による吐血・鼻出血・血便などに使用。また喀血・血尿・湿疹などにも用いられる。 (処)三黄瀉心湯

清熱安胎
安胎作用(流産防止作用)がある。胎熱による熱性の胎動不安・腹痛・下血などに使用。(処)当帰散

清熱解毒
熱毒をよく冷まし除く。皮膚化膿症・火傷・熱毒による温病・細菌性などの重症下痢・咽頭腫脹などに使用。特に、皮膚化膿症や火傷に用いられる。 (処)清上防風湯

適応病証

炎症感染症炎解熱薬として炎症感染症により発熱を伴う疾患で、咽喉痛、目の充血、吐血、鼻出血、燥状態、熱感をもつ癤癰などの病態。
呼吸器系呼吸器系の炎症感染症、発熱、咳嗽、喘息などの病態。
湿熱証を呈する疾患胃部のつかえ感、腹痛、腹満、黄疸、軟便下痢などいわゆる湿熱証を呈する病態。
妊娠時の炎症感染症胎児を保護し、清熱作用として用いる。
鎮静降圧作用高血圧症による脳陽亢奮の病態では、鎮静降圧などの作用として用いる。

注意 禁忌

苦寒の薬性が強いため、脾胃を損傷しやすい。(苦寒敗胃)。脾胃虚寒証には禁忌。
実熱証以外には使用しない。また、燥湿作用も強く津液を消耗しやすいので注意。

豆 知 識

子芩(条芩・枝芩・丸軸):新根で質の充実したもの。

尖芩根の尖端部
宿芩・枯芩老根の木部の一部が腐朽し空洞となったもの。
片芩・平手破砕されて片状になったもの。

山東省産の「山東黄芩」・河北省承徳産の「黄河黄芩」が最良品。

成分を含む漢方薬

牛黄清心元