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冬に心がけたい「三暖」のお話

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2018.12.17 16:55
役に立つ話

漢方では春は生じ、夏は長じ、秋は収し、冬は蔵するといい、冬は厳しい寒さで陽気が抑えられ、陰気が盛んに なる時期で、万物が静かに落ち着いている「陰」の季節にあたります。

活発な活動でエネルギーを消耗することは避け、「蓄える」ことを第一にゆっくり過ごす時期と考え、冬の寒さは自然界の邪気「寒邪」となっ て身体に侵入し、さまざまな不調を引き起こす原因にもなるので注意が必要です。

そのようなわけで特に体の中で冷やしてはいけない部分の「三暖」を心掛けてください。

1. 頭部に直接寒気を受けると、血管が収縮し頭部の筋肉も緊張して、頭痛、風邪、更には胃腸障害などを起こしやすくなります。
2. 背中のツボに寒気を受けると、筋肉や内臓に影響を及ぼし病気の原因となります。腰や背中の痛みのほか、頚椎や腰椎に影響を与えて全身の筋肉や関節、内臓の不調を起こします。
3. 脚に寒気を受けると、反射的に呼吸器官の粘膜にある毛細血管が収縮して繊毛の活動が衰え、抵抗力が弱まります。このため、細菌やウイルスが侵入しやすくなり、インフルエンザに罹ったりしてしまいます。

「脳卒中と心臓病、死亡数を 5%低下目標」 日本脳卒中学会、日本循環器学会発表

脳卒中と循環器病の死亡率を5%減らし、健康寿命を延伸させることを目標とする5ヵ年計画を、日本脳卒中学会と日本循環器学会が2016年12月22日に発表しました。

脳卒中と循環器病の多くは、2型糖尿病や高血圧など生活習慣病が原因となり起こる動脈硬化を基盤とする疾患である点が共通しています。

一度発症すると患者の生活の質(QOL)を大きく低下させ、介護が必要となる主たる原因の4分の1を占めており、両疾患は国民医療費の20%を占め、超高齢社会に向けた医療改革では、緊急に取り組まなければならない重要課題となっています。
5ヵ年計画では、脳卒中と循環器病による年齢調整 死亡率を5年で5%、10年で10%低下させ、健康寿命を延伸させることを目標とし、脳卒中、心不全、血管 病(急性心筋梗塞、急性大動脈解離・大動脈瘤破裂、 末梢閉塞性動脈疾患)を重要3疾病として位置付け、それぞれについて課題を掲げました。

冬に多い心筋梗塞、脳卒中

心筋梗塞や心不全などの心臓病、脳卒中は冬に多く起こることが知られています。

冬に心筋梗塞が多い理由の一つとして、寒冷期の血圧の上昇、特に暖かい屋内から特に寒い部屋や屋外に移動する際の血圧の急激な変動があげられます。

これらはヒートショックといわれ、心臓の負担を増やし心筋梗塞を起こしやすくなり、寒さで心臓の血管(冠動脈)が過剰に収縮し血流不全に陥ることも心筋梗塞の一因である考えられています。

冬場だけ高血圧の薬の量が増えたり、普段は高血圧でないのに冬になると治療が必要となるレベルに血圧が上がったりする人もいます。寒い時期は血圧のコントロールが難しくなることを認識して、いっそう生活習慣を引き締める必要があります。

寒さで血管の収縮が激しくなり血圧の上がりやすい冬場は、脳卒中が起こりやすいと言われていますが、中でも冬場に多いのが「脳出血」「くも膜下出血」で、室内と外気の寒暖の差が大きく、血管に大きな負担を与えるため出血を起こしやすくすると言われています。

これらに当てはまる方には以下のことに注意しましょう。
1. 暖かい室内から寒い脱衣所に移動するとき → 寒い脱衣所、浴室は簡易の暖房をつけるなどする。
2. 体が冷えたまま熱いお湯につかる → ぬるいかかり湯を充分して浴槽のお湯をあまり熱くしない。
3. 暖房のないトイレでいきみ過ぎない → 大便の際はいきみすぎると血圧が上がります。

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