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ご存じですか?サルコペニア
加齢性骨格筋委縮
サルコペニアへの対応

第65号 ご存じですか?サルコペニア

老いの将に至らんとするを知らざるのみ (論語)

身体は年を重ねるにつれて、大きく変化していきます。
動作が鈍くなったり、病原体に感染しやすくなったり、気温などの環境変化の
影響を大きく受けたり、適応に時間がかかったりします。
結果として、日常的な生活動作(ADL; Activities of Daily Life)が低下していきます。
この主な原因としてサルコペニア(加齢性骨格筋委縮)であり、様々な調査や研究がすすめられています。本格的な高齢化社会を迎え、ゆとりと豊かさをもった社会生活を実現するためには、身体的に自立した状態をいかに保てるかが一つの大きなポイントとなります。充実した生活をより長く保つために、サルコペニアについての理解を深めましょう。

サルコペニア(加齢性骨格筋委縮)

<筋肉量が減少していく老化現象です>

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サルコペニア(sarcopenia)は、古代ギリシャ語”sarco”(筋肉)と”penia”(減少)からなる造語で、「加齢にともなう骨格筋量の減少および筋力の低下」と定義され、高齢者の生活機能の障害に深く関わっていることが知られています。
食事、入浴、着替え等の基本的なADLの障害と関連することから、欧米では
盛んに研究されています。
例えば、寝たきりと嚥下障害の原因について、サルコペニアは第2位を占めるという説もあります(ちなみに第1位は脳卒中)。
しかし残念ながら、日本での関心は低く、日本人を対象とした研究報告も
ほとんどないという現状です。

<引き起こされる負のスパイラル>
筋肉量の低下は膝関節のサポートの脆弱化につながり、膝への負担が増します。
その結果として膝関節の炎症→運動不足→体重増加(肥満)・筋肉量減少→膝の負担増大と負のスパイラルに陥ってしまいます。
また、生活習慣病との関連も指摘されています。糖や脂肪を代謝する能力が
低下するため、肥満・高脂血症・動脈硬化・糖尿病などの生活習慣病に
罹りやすくなる可能性があります。

<こんなことありませんか>

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頻繁につまずいたり、立ち上がる時に手をつくようになると症状が
かなり進んでいると考えられます。
特につまずきに対しては、注意不足のせいだという思い込みのために、本当の原因である筋力の低下が見過ごされているケースが多くみられます。
質的に安定した生活のためには、身体の状態を注意深く観察するとともに、積極的にトレーニングを行うことが大変役に立ちます。

<日本人の筋肉量と加齢との関係について>
筋肉量は人種によって違います。近年、日本人を対象として、筋肉の量や加齢による変化が調査されました。それによると男性と女性とでは、筋肉量は男性の方が多く、加齢に伴う減少の割合も男性の方が多いという結果になりました。
さらに、加齢による変化について減少の度合いが大きい物の順に、
下肢>全身>上肢>体幹部となることが分かりました。
特に、下肢筋肉量は20歳代という若い時期から減少が始まり、生涯を通して
進行することから、この部位に注目した対策が高齢化に伴う健康維持にとって
重要となります。
日老医誌 2010 ; 47 : 52-57

サルコペニアへの対応

<レジスタンス運動>
標的とする筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返し行う運動です。
一般的に加齢や活動低下によるサルコペニアには、日常動作の基盤となる筋肉量を維持することが必要不可欠です。
レジスタンス運動は筋力と筋肉量の向上のためのトレーニングとして最も有効とされています。 
脚・お腹・腰は日常生活を過ごすのに特に大切な部分です。
最初はこれらを鍛える運動を中心に行い、徐々に全身に対して行いましょう。3か月続けると、日常生活の中で、階段の上り下りや歩行などが楽にできるようになったと感じられるでしょう。

<運動のツボ>

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・「無理のない範囲」で「継続」して行いましょう。
・力を入れるときに息を吐き、運動中、息を止めないようにします。
・ゆっくりと10~15回位を楽にできる強さで行い、1~3セットを無理のない範囲で行います。

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・筋肉には疲労からの回復のために時間が必要です。毎日行うのではなく、
2,3日に1回程度、週当たり2,3回行うくらいの頻度が奨励されています。
・治療中の疾患がある方は、主治医に相談して、指示に従ってください。

<脚・お尻の運動>

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足を肩幅に開き、お尻を突き出すように腰を下ろします。
この時、膝がつま先よりも前に出ないようにします。
腰を下ろしたら、息を吐きながら、立ち上がります。
(しゃがみ立ち)椅子を用いて立ったり座ったりを繰り返して行うと、
行い易くなります。

<腿の前の運動>

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仰向けに寝て、膝を曲げます。
つま先を立てながら、一方の脚を伸ばします。同様に反対の脚も行います。

<お腹の運動>

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床に脚を伸ばして座り、手を後ろについて上半身を支えます。
おへそを覗き込みながら、膝を曲げ、腿を胸に引き寄せます。
腿を引き寄せる時に息を吐きます。同様に反対の足も行います。

<腰・お尻の運動>

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仰向けで膝を直角に曲げた姿勢から、息を吐きながら、
お尻の穴をキュッと締めたまま、腰を持ち上げます。
腰がそり過ぎないように注意します。腰を持ち上げたら、ゆっくり、
元の姿勢に戻ります。

<上半身の運動>

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床に四つん這いになり、手は肩幅より広めにします。
顔を上げ、胸を広げ、脇を開きながら、肘を曲げていきます。
なお、きつく感じる場合は、肘を少し曲げるだけでも構いません。
息を吐きながら、元の位置に戻ります。
参照:健康長寿ネットHP

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