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オートファジー:体のタンパク質を循環する仕組みについて
タンパク質の機能・重要性
病気も抑制している

オートファジー:体のタンパク質を循環する仕組みについて

オートファジー (Autophagy) : カラダの中でタンパク質をリサイクル

カラダの構成成分で一番多いのは水分ですが、構造や機能を支えている重要成分は
タンパク質です。食物からタンパク質を摂取し、消化吸収しカラダを作る材料と
して利用しています。毎日きちんと食べること、タンパク質を摂取することが
重要だと、聞かされています。カラダの機能を維持するために、私たちのカラダの
仕組みに、食事からタンパク質を摂取するのと同等以上の“材料供給源”が
あります。「オートファジー」と言われる仕組みです。 
体のタンパク質を循環する仕組み、カラダの機能性に紹介します。

細胞内で生じる“ゴミ”を分解して再利用

オートファジーは、autoは「自己」、phagyは「食べる」の意です。
細胞内のタンパク質を分解するための仕組みの一つ。自食作用とか
自己貪食という訳語が使用されますが、細胞が自己成分を分解する機能です。
細胞を構成するタンパク質は、一定時間が経過すると細胞によって能動的に
分解され、創造と破壊の繰り返しによって生命は成立しています。
オートファジーは、細胞内での異常なタンパク質の蓄積を防いだり、
栄養環境が悪化したときにタンパク質のリサイクルを行ったり、細胞質内に
侵入した病原微生物を排除するなど生体の恒常性維持に関与しています。
この機能が低下すると細胞の癌化、ハンチントン病などに関与するとも
言われています。

復習です  タンパク質の機能・重要性

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ヒトのカラダは約60兆個の細胞でできています。
タンパク質は、20種類のアミノ酸が数十~数千個も繋がっています。
ヒトには2万種以上のタンパク質があり、遺伝子上に設計されています。
これらは、生体内の化学反応の制御(酵素)、酸素や栄養素の運搬、
ホルモンやそのレセプター、筋肉の収縮、細胞の固定や接着、生体防御(抗体)、
細胞の構造の保持など、実に様々な働きをしており、これこそが生命活動の
基本となっています。そして、私たちは生きるために、毎日毎日大量の
タンパク質を合成しています。タンパク質は熱や酸化反応で変質(変性)し
易い物質です。牛乳を加熱すると表面に熱で変性したタンパク質の膜ができます。
実は、ヒトの細胞の中でも、少しずつ変性し “ゴミ”として蓄積しています。
ヒトは毎日約60-80gのタンパク質を食事から摂取し、消化し
てアミノ酸に変換して吸収しています。一方、体中で1日に160-
200gものタンパク質が合成されています。実は合成量とほぼ
同量の自分のタンパク質がアミノ酸に壊されそれをタンパク質
に再利用しています。タンパク質の材料の幾つかの部分は、
自己分解産物ということになります。「タンパク質分解は食事
より重要である」といっても言い過ぎではありません。体のなか
ではリサイクルシステムが効率よく出来ているようです。

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新生児期は出生に伴う飢餓をオートファジーでしのぐ

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オートファジーは栄養飢餓時に特に激しくおこります。
栄養がとれないときは、細胞は自身の一部を過剰に分解して栄養素と
しているようです。また、哺乳類の新生児は生まれると同時に飢餓に瀕します。
唯一の栄養供給径路である臍帯が切れて極度の栄養不良状態になり、
オートファジーが起き生きのびています。
出生直後の赤ちゃんは、体内タンパク質を、胎児型から成人型へ入れ替えます。
この際にオートファジーの活性が高まって胎児型のタンパク質を一気に分解します。
このようなカラダの機能性の変化で自力呼吸、自己での栄養の分解吸収能が
発生します。

病気も抑制している

オートファジーの基本的な役割は、飢餓への適応と考えられています。
一方、オートファジーは栄養が十分に存在する状況においても少しずつ
起こっており、この恒常的なオートファジーが神経変性疾患や肝炎の発症を
抑制しています。
オートファジーの機能を発揮するためには、細胞内での代謝活性を高めることが
必要です。基本的なカラダの機能を高めておくことが大切と考えられます。
出産を控えた女性は、赤ちゃんのためにも基礎代謝の改善が必須です。
例えば、「冷え」の改善、「氣・血」の巡りを高めるなどいくつかのポイントが
あります。
栄養飢餓時にオートファジーが働くことは、治療法の選択肢として断食、
栄養摂取の制限などを行って体質改善を行う際にカラダの機能をリセットする
引き金になっている可能性があります。栄養素として吸収力の高いものを
摂取すだけでなく、細胞内でエネルギーを上手く生み出すことができる状態を
作り出すことがポイントになります。

2012年の象徴的な健康系キーワードとカラダの活性化

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ナグモクリニック総院長の南雲先生が、『「空腹」が人を健康にする』
(サンマーク出版)の出版で話題になりました。
36歳のころより56歳の現在のほうが若々しく見える、血管年齢が26歳であるなど、先生のアンチエイジング手法が話題となりました。
先生の若さを保つ3つの法則は、
①お腹がグーっと鳴るまで食べない、
②食品はできるだけまるごと食べる、
③早寝早起き ゴールデンタイムに寝る、です。

空腹感を感じるまでは食べないことはオートファジーに繋がり、成長ホルモンが
出やすい時間帯に体を休めることは基礎代謝を活性化することに繋がります。
また、『大人のラジオ体操』(講談社)を執筆した中村格子医師も話題となり、
女性を中心に美のために「猫背解消」や「若々しい姿勢」が注目されました。
抗重力筋を使うことで姿勢が良くなるだけでなく、腰・股関節・膝など
ロコモティブシンドローム(運動器の障害による将来の要介護や寝たきり)を
防ぐことに重なってきます。
 最後に現代人に起こり易い自律神経のバランスの狂いの修正も健康管理に必要。
順天堂大学小林教授は便秘外来の患者が交感神経優位の人に多いこと注目し、
現代人特有の「交感神経優位型」を緩和するため、腸に血流が向かうための
エクササイズや、腸の状態をよくする乳酸菌の摂取が自律神経のバランスを整え、
副交感神経を活性化すると指導しています。副交感神経を活性化し、
自律神経のバランスを整えることが便秘改善のみならず体調管理に大きく
貢献します。

☆☆ 身近な科学疑問   「卵はコレステロール値を上げる??」
コレステロールはカラダにとって大事な物質です。細胞膜やホルモン、
ビタミンDの原料になります。ヒトには体重の0.2%程コレステロール
(60kgの人で120g)を持っています。卵黄1個中のコレステロールは200mgなので
卵一個ぐらいでは大きく増加することは考え難いと言われています。
一方、脂肪分が多い食事をすると消化吸収のために胆汁酸を多く合成します。
この際に肝臓でコレステロールの合成が活性化し、体内での総量が増える結果と
なります。脂肪が多い食事の方が大きな問題のようです。

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