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30年で3倍!増え続ける子供のメタボリックシンドローム高血圧、2型糖尿病など怖い病気が子供を襲う
子供のメタボリックシンドローム

第20号 子供のメタボリックシンドローム

腹周りが気になる中高年男性を震撼させているメタボリックシンドロームの危険な兆候が、肥満の子供にも忍び寄っています。過食、運動不足、夜型の生活リズム、受験戦争によるストレス増加、生活習慣のひずみが原因で肥満や高血圧、2型糖尿病など、動脈硬化促進因子をもった子供が増えています。

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文部科学省の発表によると、
小中学生の肥満児はこの30年で
約3倍になったといわれています。
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増えている子供のメタボリックシンドローム

 東京都立広尾病院の原光彦小児科医長らは、1992年と2002年に生活習慣病予防健診を受けた静岡県の小学4年生と中学1年生の計1,178人のデータを分析し、血圧や肥満度など独自の基準をつくってメタボリックシンドロームに当たるか否かを判定しました。その結果、明らかに増えていました。

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子供のメタボリックシンドローム診断基準作成へ

 厚生労働省研究班は、子供についても腹周りからメタボリックシンドロームのリスクを判定できる診断基準をつくろうと2005年から3年計画で取り組んでいます。

胴回り80cm以上は危険。
小柄な小学生では80cm未満でもリスクがあるかもしれないため
「胴回りを身長で割った値が0.5以上」でも危険とした。

次の3つのうち2つ当てはまったらメタボリックシンドロームの危険がある。
 1.中性脂肪120mg/100mL 以上
 2.上の血圧が125mmHg以上か、下の血圧が70mmHg以上
 3.空腹時血糖値100mg/100mL 以上

胴回りの測定法
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へその高さで測る
(お腹がたれてへそが下なら、あばら骨の一番下と腰の骨の出っ張った部分の中点で測る)

子供の頃の高血圧が大人に移行

 肥満児の増加に伴い懸念されているのが子供の高血圧
小児高血圧には「本態性高血圧」の他、腎臓などの器質的疾患に伴う「二次性高血圧」があります。収縮期血圧が200mmHg前後に達するような極度の血圧上昇があれば二次性高血圧を疑う必要があります。二次性高血圧は新生児や乳児に多いのが特徴です。
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 小児高血圧が無視できない頻度で出現し、多くの子供が必要な治療も受けないまま放置されている実態が明らかになりつつあります。
 新潟大学医学部長の内田聖小児科教授によると本態性高血圧は国内の小中学生0.1~1%、高校生約3%に見つかるといいます。過去の中学生らの血圧記録をもとに20年後の予後調査を行なったところ、当時正常血圧だった人が今は高血圧になっている割合が4.9%だったのに対し、当時から高血圧だった人は20.5%と高く、子供の頃の高血圧が高い確率で大人に移行する恐れがあることがわかりました。子供であっても週に1度は継続的に血圧測定を習慣づけたいものです。

子供の糖尿病

 糖尿病は発症する要因で1型と2型に分類されます。
1型糖尿病は膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞がリンパ球によって破壊されるため発症し、一生インスリン注射を続ける必要があります。
 一方、2型糖尿病は遺伝的な体質に、運動不足や食べ過ぎによる肥満や
ストレスなどが重なり発症します。子供の2型糖尿病の存在が顕在化したのは
1990年代に学校健診の検尿で尿糖検査が取り入れられてからのことです。
今では数千人に1人くらいの割合で2型糖尿病の子供が見つかります。

世界の肥満児対策

世界で約1億5500万人の児童が肥満に分類

日本
12歳児の肥満児増加 6%(1970年)→11%(2001年)
「食育基本法」施行(2005年7月)  
「食育推進基本計画」策定(2006年3月)
「若年期肥満予防対策事業」開始(2006年度 厚生労働省)
「小児メタボリックシンドローム」暫定的診断基準を作成(厚生労働省)

中国
都市の男子(7~22歳)肥満率25%  
ファーストフードの普及が原因の1つ
北京市は2010年までの5ヵ年計画で子供の肥満障害を抑える

韓国
共働き世代の増加が野菜中心の伝統的食習慣を崩す要因
児童の肥満率11.25%  政府に特別対策室設置

タイ
学校でスナック菓子などの販売禁止の動き拡大

マレーシア
保健省はファーストフードの広告禁止を検討中  
「ハンバーガーは静かなる殺し屋」と指摘
肥満症の割合が人口の37%に達し、10年前の20%から大幅に増加
まず子供向け番組でのCM禁止

アメリカ
6~19歳の肥満率16% 肥満児の医療費が過去20年で3倍に増加
(世界中で最も深刻)
学校・公園で販売する飲料を100%果汁飲料やミネラル水に置き換えた

イギリス
給食メニューの基準変更  原材料ガイドライン設定  
揚げ物は週に2度まで

フランス
成人の10人に1人(2003年)、子供の6人に1人(2000年)が肥満で
1990年の1.5~2倍に
増加要因は家庭で料理をしなくなったこと
半数が平日の夕食準備にかける時間は20分以下で2品目しかつくらない
2005年から菓子や甘い飲み物の自動販売機を撤去

オーストラリア
公立学校での清涼飲料水販売禁止
子供肥満防止プロジェクトに約3億円投下を決定  
子供の寿命は親世代より短くなるかもしれない

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