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生薬

羚羊角(レイヨウカク)

おもな薬能
解熱・鎮痙・鎮静作用


画像の説明

「神農本草経」の中品に収載される生薬。

主に中央アジア、中国、モンゴルに生息するサイガカモシカやガゼラカモシカの角を乾燥させたものです。

サイガカモシカはジャコウジカと同様、乱獲により絶滅の危機に瀕しており、ワシントン条約により商取引が規制されています。

薬味  薬性  帰経

薬味:鹹 薬性:寒 帰経:肝・心

性 状

ウシ科サイガカモシカの角。『神農本草経』の中品に収載されており、歴代の本草書にも多くの記載がある。主な生息地は半砂漠地帯で、夏季は広く荒れた砂漠にいる。中国(新彊、甘粛、青海、内モンゴル)、ロシア(沿海州)、小アジア一帯などの地に生息。サイガカモシカの体長は1~1.4m、体重37~60kg、鼻と吻は大きくふくらみ、鼻孔も大きく、機敏に伸縮し左右に動く。目は大きく、耳は短い。四肢は細く小さい。

 角長15~25㎝、大きい物では30㎝、重さ100~250g、底部の直径は約3㎝、類白色~黄白色で基部はやや青灰色を呈する。角の先端部分を除いて10~18個の隆起した環節がある。羚角、羚羊角尖、白羚羊角などがある。尖端5cmほどのところが一番上質。あめ色のものが良いものとされる。

成 分

角質たん白、その水解物として18種類のアミノ酸およびポリペプチド、コレステロール、リン脂質類、リン酸カルシウム、ケラチン、ビタミンA、微量元素などを含有する。

薬理作用

  • 鎮静、催眠作用
  • 抗痙攣作用
  • 熱作用
  • 降血圧作用
  • その他子宮平滑筋に対して興奮作用、腸平滑筋に対して抑制作用を示す。

古典での薬理薬能

肝風内動・肝陽上亢・肝火上炎などの全ての病態に
使用可能な優れた平肝熄風(へいかんそくふう)薬

清熱・平肝熄風(へいかんそくふう)
清熱作用が強い。肝熱動風の痙攣・めまい・癇癪(かんしゃく)(*)・麻痺・
子(し)癇(かん)(*)などに使用。

肝熱動風羚(れい)羊(よう)鈎(こう)藤(とう)湯(とう)
子癇羚羊角

平肝潜陽
優れた潜陽作用を有す。肝陽上亢のめまい・熱性が強い頭痛・煩燥(*)不安・熱性痙攣などに使用。
(配)黄芩(おうごん)・釣(ちょう)藤(とう)鈎(こう)・菊花

清肝明目
肝熱を冷まし視力を明瞭にする(明目)。肝火による眼球結膜充血(目赤)・羞目・視力低下などに使用。
(処)羚羊角

清熱解毒

温熱病による高熱・意識障害・煩燥・狂燥(*)・痙攣・皮下出血などに使用。紫雪丹
紫斑・皮膚化膿症(*)などにも使用 

適応病証

  • 高温高熱を呈する病態  
  • 脳風(*)内動証による痙攣、意識障害の病態
  • 脳陽亢奮証による目の充血、腫脹、疼痛、翼状片、頭痛、眩暈の病態
  • 原発性血小板減少性紫斑病

注意 禁忌

寒性が強く、脾虚証や慢性の経過者には禁忌

豆 知 識

犀角と羚羊角の比較

犀角主に心に入り清心熱・凉血に働く。
羚羊角主に肝に入り、瀉肝火・熄風に働く。

高熱・意識障害・痙攣がひどいときには、両者を併用する。

羚羊角を含有する製品

牛黄清心元