日本製薬商事オフィシャルサイト

生薬

防風(ボウフウ)

おもな薬能
発汗、解熱、鎮痛、風邪


画像の説明

セリ科のボウフウの根及び根茎を乾燥したものです。

別名

青防風、口防風

薬味 薬性 帰経

薬味:甘・辛  薬性:温  帰経:膀胱・肝・脾

性 状

セリ科防風の根および根茎を用いる。『神農本草経』の上品に収載されている。
中国の黒竜江、吉林、内蒙古、山西、河北、山東、遼寧産を「関防風」。黒竜江の
ものが最も産量が多く、品質もよい。四川産のものを「川防風」といい、雲南産のものを「雲防風」。野生品と栽培品があり、日本では約100トンの輸入がある。
細長い円錐形~長円柱形を呈し、やや湾曲する、長さ15~20㎝、径0.7~1.5㎝、外面は淡褐色で、根茎は密に輪節状の横じわがあり、褐色の毛状になった葉しょうの残基をつけることがあり、根には多数の縦じわ及び細根の跡がある。横切面は類白色でやや繊維性。

成 分

精油(0.1%)としてペンタナル・α-ピネン・ヘキサナルなど、クマリンとしてデルトイン・クロモンとしてチミフジン・多糖類としてsaposhnikovanA~Cなど。

薬理作用

  • 解熱・鎮痛作用 
  • 抗ショック作用 
  • 抗菌・抗真菌作用 
  • 抗炎症作用
  • saposhnikovan類には、網内系賦活作用が認められている

古典での薬理薬能

全身を巡り、風邪による諸証を緩和する。祛風の重要薬

祛風
強い祛風作用を有し、風邪による広範囲の疾患に使用される。祛風薬の多くは温性・燥性であるのに対し、微温でかつ燥性は弱い。これにより「風薬中の潤薬」ともよばれ、寒熱両証に使用可能。

  1. 祛風解表:風邪を発散し解表するが発汗力は弱い。
    1. 風寒解表で特に頭痛や身体痛が強いときに使用。      (処)荊防敗毒散
    2. 温性が弱く薬性が穏やかなことにより、風熱表証にも使用。 (配)薄荷・連翹
    3. 表虚証による易感冒症・自汗などに使用。         (処)玉屏風散

  2. 祛風止痛
    1. 風寒湿痺証の筋肉関節痛・しびれなど、特に風邪が強い証に使用。 (処)防風通聖散
    2. 局所の熱感・発赤などがある寒熱錯雑(*)証や熱証の痺証にも使用。
      (処)桂芍(けいしゃく)知母(ちも)湯(とう)
    3. 風寒証の頭痛や止痛に使用  (処)川芎茶調散

  3. 祛風止痙
    1. 祛風により、筋を緩め痙攣を緩和する。止痙力は弱く、補助薬として使用。破傷風などの牙関緊張・痙攣・角弓反張などに使用。(処)玉(ぎょく)真散(しんさん)

  4. 祛風止痒
    1. 祛風により瘙痒感を緩和する。風熱の発疹や皮膚瘙痒症に使用。(処)消風散

止瀉
肝脾不和の下痢や腹痛に使用。(処)痛瀉(つうしゃ)要方(ようほう)

適応病証

風邪症候群による頭痛。偏頭痛。リウマチ膠原病およびその近縁疾患

注意 禁忌

  • 風寒湿邪が関与しない場合や、陰虚火旺、血虚には使用しない。
  • 日本で使用されている浜防風とは作用がことなるので注意が必要。

豆 知 識

  • 浜防風は、中国では「北沙参(きたしゃじん)」のこと。これは、日本では防風が自生しないため、江戸時時代に浜防風の根を防風の代用としたためである。
  • 生用(防風・青防風・口防風)すると解表・祛風湿・止痙。
    • 炒用(炒防風)すると止瀉。
    • 炒炭(防風炭)すると止血。
  • 黄耆と共に使用すると逆に止汗に作用する。

防風を含有する製品

牛黄清心元
野中鳥犀圓