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生薬

蒲黄(ホオウ)

おもな薬能
活血、止痛、利尿


画像の説明

ガマ科のヒメガマ、コガマなどの成熟した花粉を乾燥したものです。

別名

生蒲黄、炒蒲黄、蒲黄炭、蒲(ほ)香(こう)

薬味 薬性 帰経

薬味:甘  薬性:平  帰経:肝・心包

性 状

ガマ科のヒメガマ、コガマなどの成熟した花粉を乾燥したもの。『神農本草経』の上品に「蒲黄」および「香蒲」の2品が収載されている。

4~6月の雄花穂が成熟し花粉を放出する前に、蒲棒の頂端の雄花穂を切り取って、晒干しし、ひき砕いて花茎などを除去し得たものを「草蒲黄」と称する。これを篩過して得た花粉を蒲黄という。商品としては草蒲黄と細蒲黄の両種がある。

 草蒲黄は花粉と花絲の混合物。細蒲黄は、鮮黄色、質は軽く、飛散しやすい。
水に入れると浮漂する。花絲・花粉嚢などの少量の雑質を含む。無味、無臭。

成 分

フラボノイド、脂肪油、アルカロイド、ペントサン、カリウム、リン、亜鉛、硫黄、マンガン、カルシウムなど20数種類の微量元素を含んでいる。

薬理作用

  • 血液に対する作用
    1. 止血作用、血液凝固促進作用
    2. 抗血小板凝集作用 
    3. 線溶系の促進作用
    4. 血管内皮細胞の保護作用
  • 抗高コレステロール血症:コレステロールの腸からの吸収抑制。
  • 末梢血管の拡張作用、微小循環の改善作用、冠動脈拡張作用、降血圧作用。
  • 子宮収縮の増強、子宮脱の予防および治療。
  • 抗炎症作用、鎮痛作用、貪食細胞の活動を促進。

古典での薬理薬能

活血止痛・利尿作用を有する収斂止血薬

化瘀止血
よく収斂止血し、よく血を巡らせる。そのため、止血しても血を停滞させない。

  1. 寒熱、瘀血証の有無にかかわらず各種の出血症に使用可能。
    喀血・鼻出血・吐血・血尿・血便・性器出血(崩漏) ・外傷性出血などに使用。単味の冲服(ちゅうふく) も可。
    1. 血熱性出血  (配)生地黄・大薊(たいけい)・小薊(しょうけい)
    2. 虚寒性出血  (配)炮姜(ほうきょう)・艾(がい)葉(よう)・鹿茸・当帰
  2. 利尿通淋作用があり、排尿痛がある血淋などに使用。  (配)生地黄・鬱金

適応病証

  1. 瘀血を呈する病症
    狭心症・心筋梗塞・高脂血症・脳動脈硬化症・脳卒中及びその後遺症、月経痛・無月経・腹痛など。

  2. 種々の出血性疾患
    機能性子宮出血・喀血・吐血・下血・鼻出血など。血淋(炎症性尿路疾患)に対する常用薬。血尿・排尿困難・排尿痛など。

注意 禁忌

  • 煎剤にいれるときは包煎する。
  • 子宮収縮作用があり妊婦には禁忌。
  • 血虚には禁忌。

豆 知 識

  • 炒蒲黄:止血 
  • 生蒲黄:化瘀止痛 
  • 「因幡の白兎」の伝説も、この蒲黄を止血・傷薬に用いている。

蒲黄は、身体の上下内外いたるところの出血性病態によく、生で用いると血液循環によく、熟して用いれば止血作用に働く。さらに泌尿器系の炎症性疾患の治療や利尿作用を具えている。

化瘀止痛
瘀血を除き止痛する。寒熱両証に使用可能。瘀血証による胸痛・腹痛・月経痛・産後の疼痛などに使用。

  1. 寒性瘀血 (配)黒神散 
  2. 熱性瘀血 (配)蒲黄散

蒲黄を含有する製品

牛黄清心元